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2015年5月28日木曜日

JRのプロポのトレーナー端子のPPM出力について(波形追加)

JR(日本遠隔制御)のプロポのトレーナー端子(トレーナージャック/トレーナーケーブル)のPPM出力について、
調べても調べてもなんか情報が混乱しているというか、微妙に出てこないのでまとめる。

というのも、JRのXG6 NET-R116Gを買ったので、それを色々使おうと思ったら
てんで情報が出てこないので、見つけた情報と説明書を参考に考えてみたものだ。

1.トレーナー信号の波形と振幅、極性
 JRのプロポのトレーナー端子の出力は、率直に言ってヘンらしい。

 様々なブログやサイトを見てみたが、どこも-1.2~+0.3[V]らへんの波形を出している。
 代表として以下のブログを張っておく。

 Lightbridge用 8ch→11ch基板の製作1 XG8のPPM信号をオシロで見てみる - 空の履歴 - Yahoo!ブログ
 http://blogs.yahoo.co.jp/helichallenge/35056811.html


 実際にオシロスコープで取得した波形を示す。
 確かに、-1.2V ~ +0.2V程度の波形である。振幅Vp-pは1.5Vほどであるらしい




 プロポがこんな波形を出す理由がわからない。
 ICから直接出すのなら、フタバなどのように、0 ~ +5[V]になるはずである。
 そもそもとして、ICなどからこんな正負に振れた波形を出すのは至極面倒なはずだ。
 
 ありえるとするなら、コンデンサでデカップリングしているくらい... と考えていると、
 以下のブログが引っかかった。

 JRのDSC信号にできるかも - とりあえず「何でもぶろぐ」Ⅱ
 http://oteru0106.exblog.jp/22049137/

 抵抗+コンデンサで、CMOS出力をJRプロポ風の出力に出来た、
 また、JRのプロポ自体分解してみると出力にコンデンサがつながっていた、ということだった。
 
 実際、オシロスコープで観測した際、最初の観測だけ、徐々に電圧が正から負へと
 推移していく様子が見られた。

 また、波形が明らかに訛っている。



 これで謎が解ける。
 JRのトレーナー端子は、ミニプラグ。
 ミニプラグには弱点があり、それは「抜き差しした際に信号が短絡する」という問題だ。
 中途半端な状態で差し込むと特に起きる。

 JRはこの状態でプロポが破損するのを避けるために、デカップリングコンデンサを挟んだのだろう。
 PPM波形は交流なので、コンデンサを通しても問題なく伝わる。
 また、外部から変な直流(特に、コンデンサマイク用直流電圧)が加わっても遮断されるし、
 さらに、この電圧かつ交流であれば、外部のマイク入力などにつないでも破損を起こしにくい。

 そういう目的があったのだろう。
 
2.トレーナー端子には4chしかでてこない?
 「JRのプロポはスレーブモードにすると4chしかでないのでダメだ」など、
 2chなどで勘違いしている記述を見かける。
 どうも、説明書を見る限り、SLAVE MODE(スレーブモード)と、PPM MODE(標準モード)の違いらしい。
 
 結論から先に言うと、「JRのプロポはトレーナー端子に差し込んだ時点でDSCモード
  (PPMスレーブモード)になってるので、SLAVEモードに切り替える必要はない」だ。
 
 説明書でも、「親機がノーマルトレーナー (NORMAL) の場合、特に設定として項目があるわけではありませんが、トレーナー のモードを ”SLAVE” とはしないでください。」と書いてある。

 SLAVEモードという名前が混乱のもとだと思うが、言い換えるなら、
 無設定モード → 一般的なPPM出力スレーブモード・DSCモード
 SLAVEモード → 生4chスティックPPM出力モード
  らしい。

いうところ、親機と子機の設定の組み合わせが2通りあるようで、

1.親機が通常モード(chをすべてMASTERにする)
 子機は何もしない(PPM MODE)

→どういう状態か?
 親機は、子機から受け取った信号をそのまま無線に飛ばす。
 そのため、トレーナースイッチで親機操作か子機操作かを切り替える。
 子機からは、子機で設定されたすべての情報が適用された信号が出ている
 結果、子機はDSCモードと等価。全チャネル出力。故に子機側は切り替えが不要。

 親機のプロポのSLAVE: PPM MODE というのは、子機はPPM(DSC)モードにしろ、という意味。
 XG6などの最近の機種は、トレーナーケーブルを差しこみ自動で電源が入った時点で
 PPM(DSC)モードとなっている。

 親が通常モードのまま、子をSLAVEモードにするとうまく動かない。

2.親機がプログラムモード(chごとにMASTER、SLAVEを選択)
 子機はスレーブモード(SLAVE MODE)

→どういう状態か?
 親機は、子機の操作を一旦解釈し、親機の設定を適用、スティックの置き換えをして無線送信。
 子機でミキシング等の適用をされると、スティックを推定できずめちゃくちゃになる。
 そのため、子機をスレーブモードにし、4chの生のスティック情報だけ出力させることで
 後処理は全部親機でやる。
 結果、スレーブモードでは子機から4ch分の情報しか出ない。

 親機のプロポのSLAVE: SLAVE MODE というのは、子機はSLAVEモードにしろ、という意味。
 これは、XG6などの機種の場合はSLAVEモードに設定する必要があり、
 他の場合は余計な適用が行われない状態にしなければならない、ということだろう。


実際に波形を観測してみたものを以下に示す。
まず、DSCモード。

次に、SLAVEモード。



どちらも、8ch分の出力がされていることがわかる。
しかし、XG6なので、実際に操作可能なのは6chである。

操作してみたとこ、説明書の説明とは違い、SLAVEモードでも
6chすべてが動作していることがわかった。

しかし、SLAVEモードでは、トリムやジャイロ設定は無効となっていることも確認できた。
おそらく、ミキシングなども同様に無効になっているのだろう。

3.トレーナー端子はモノラルじゃなきゃダメ?
 写真を見ればわかるが、トレーナーケーブルはモノラルミニプラグである。

 ステレオミニプラグを使って色々やっているブログを見ると、
 「接触不良なのか、電源が入らないことがある」、「中途半端に差し込むと良い」と書いてあることが多い。
 これは、モノラル端子のGND部分で電源を入れる処理をしているのが、
 ステレオだとLとRに分離されていて、接触が挿入時の一瞬しかされないための誤動作と考えられる。
 ただし、自分はプロポを分解していないので不明である。
 素直にモノラルプラグを買ったほうが良いのでは。

 マルツなどでは、ケーブル付きのL字型モノラルケーブルが売られている。
 トレーナーケーブル同様、コンパクトで良い。

 [マルツオンライン] 3.5mm モノラルプラグ付き 1.8m
 http://www.marutsu.co.jp/pc/i/107911/


おまけ。

JRのプロポ XG6で観測した全波形を以下に示す。
なにかの参考になるかもしれない。

通常モード


SLAVEモード時。



波形の周期は、通説の通り、22.00msであった。

出力コンデンサの影響か、訛りが見られる。



ホールドオフをこのくらいの値にすると、波形が暴れにくい(トリガがきちんと掛かりやすい)。


PPMなので、パルス幅は一定の400us。これも通説通り。


パルス間はニュートラルで1.5ms。


最小値で1.1ms。


最大値で1.9ms。


パルス-パルス間時間は、ニュートラルで1.1ms。


最小値で700us。


最大値で1.5ms。


信号。


最後のパルスから次の周期までの時間は、全最大(8ch中6ch最大)で、7.2ms

全最小(8ch中6ch最小)で、12ms。


以上。

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